知らない人も多いでしょうが、実は土屋の本業は作家/ゲームシナリオライターなのです。お友達の声優アイドル系宣伝マンさんから「休校で家にいる子供達に読み聞かせするコンテンツが欲しい。権利フリーで2分尺くらいの朗読テキストがあると助かる」と相談いただきまして、「おうちで握手」という朗読台本を作ってみました。
あらしで家から出られずさみしくなったうさぎちゃんを、こぐまちゃんが「うさぎちゃんにはこれまで握手してきた沢山の友達がいて、その手は今もその人たちと繋がっているから、さみしくないよ。嵐が過ぎたら、またみんなで遊ぼうね」と励ますお話になっています(アイドルとファンの構図を意識しています)。
こちら権利フリーとします(宣伝マンさん確認済み)。ご自宅で読み聞かせに使って頂いても構いませんし、プロアマ問わず、朗読動画などを自由にアップして頂くのも問題ありません(というか土屋が見たいです)。1人で演じ分けても、2人で掛け合いにしても楽しいんじゃないかと思います。
台詞の改変も自由とします。著者名は入れても入れなくてもOK。休校要請で友達と遊びに行けない子供達、外出自粛で仲間と飲みに行けない大人達が沢山いる中、家での不安を和らげるコンテンツとして一助になれば幸いです。
朗読劇「おうちで握手」(約2分15秒)
朗読劇「おうちで握手」
作、土屋つかさ
うさぎ、○○○○○○
こぐま、■■■■■■
とぅるるるるるるるる。とぅるるるるるるるる。がちゃ。
うさぎ「もしもし、こぐまちゃん?」
こぐま「うさぎちゃん! どうしたの?」
うさぎ「あのね、あらしで、お外に出られないでしょ」
うさぎ「みんなとお話できないの、さみしくて」
うさぎ「だれかの声が、聞きたくなったの」
こぐま「そっか。うさぎちゃんは、さみしがり屋さんだね」
うさぎ「からかわないでよ」
こぐま「ごめんごめん。ひとりはさみしいよね」
うさぎ「うん、さみしいの」
こぐま「でもね、うさぎちゃんは、ひとりなんかじゃないよ」
うさぎ「ひとりじゃないの?」
こぐま「ああ。見てごらんよ。うさぎちゃんの手」
うさぎ「わたしの、手?」
こぐま「その手は、みんなと、たくさん、握手した手だろ」
うさぎ「うん。みんなと、たくさん、握手した手だよ」
こぐま「だから、その手は、今も、みんなとつながってるよ」
うさぎ「わたしの手、みんなとつながってるの?」
こぐま「ああ。だから、離れていても、ひとりじゃないよ」
うさぎ「そっかあ」
こぐま「うん。うさぎちゃんも、ぼくも、みんなも、いつでも一緒さ」
うさぎ「みんなと一緒なら、さみしくないの!」
こぐま「あはは。うさぎちゃんが元気になってくれてよかった」
うさぎ「こぐまちゃん、ありがとうなの」
こぐま「どういたしまして。ねえ、うさぎちゃん」
うさぎ「なあに、こぐまちゃん?」
こぐま「このあらしは、待っていれば、いつかは通り過ぎちゃうからね」
うさぎ「うん……」
こぐま「あらしが通り過ぎたら、青空が、かならず、戻ってくるからね」
うさぎ「うん」
こぐま「そうしたら、またお外に行って、みんなと元気に歌って踊ろうよ!」
うさぎ「うん! みんなと元気に歌って踊るの! こぐまちゃんもね!」
こぐま「もちろんさ! だから、それまでは、おうちでのんびりしてようね」
うさぎ「わかったの!」
こぐま「ねえ、知ってるかい? みんな、君のことが大好きだよ」
うさぎ「嬉しい! わたしも、みんなのことが大好き!」
うさぎ「青空が戻ってきたら、みんなといっぱい、いーっぱい! 遊ぼうね!」
うさぎ「約束なの! じゃあ、またね!」
こぐま「うん、またね」
おしまい